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2008年5月

ベトナム訪問 その3

CHINAプラス1、という戦略で、人件費高騰等のリスクに備えるため、

中国に進出している製造業が、第二の拠点をベトナムに置くことが

増えています。従来、ドイモイ政策による外資の導入は南部の

ホーチミン市(1975年の「サイゴン陥落」(現地では「サイゴン解放」)

後に名称が変わった)に多くの工場が作られ、工業団地が形成されました。

しかし、ここ3年ほどは、政府が意図的に北部のハノイ市中心に

外資導入を図り、キャノンやパナソニックなどの大規模工場が作られ、

さらに、市内でもホテル開発、マンション開発、ショッピングモール開発が

進んでいます。そのため、「三丁目の夕日」的な町並みと、

「お台場」のようなホテル・会議場・アパート・ショッピング施設の集合体とが

車で数分のところに併存しています。バイクやバスで遠くの工場へ通勤する人

がいる中で、裕福な家庭連れが大型のプラズマTVを購入している姿があります。

ベトナムのGDPは年率7%以上で成長しています。BRICsに続くとされる

「ネクスト11」諸国の中でも飛び抜けた成長率を誇っています。

しかし、外資の導入で、半ば強制的に農業従事者から工場へ移された人と、

工業団地の経営者や付加価値の高い商売をしている富裕層とが、

比較的近い地域内に併存している状況を見ると、

社会主義国家における「格差」問題を中国よりも急速に表面化させていく

と危惧します。

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ベトナム訪問 その2

ハノイはベトナムの首都で、政府機関の建物や各種の博物館があります。

ベトナムへ来た人は必ず挨拶をしておくべき、とのことで

ホーチミン廟へ行きました。ホー・チ・ミンの遺骸が保管されている場所、

ということで、中は冷房が効いていて(外は30度超)、遺骸の四隅に兵士が立ち、

見学者はその周りをさっさっと歩く、というだけでした。

手を合わせて拝んだり、ということが無い点に少し拍子抜けしましたが、

見学者の多さを考えると仕方ないのだと後で納得しました。

現地の人は日本の皇居に例えていましたが、皇居以上に、

市民・国民が訪れていて、ベトナム外国人だけの行列とは別に、

ベトナム人の見学者の行列が2時間待ち位になっていました。

学校が終業式を終えた時期で、家族連れで報告に来ている人が多い、

とのことで、日本でいう「初詣の明治神宮」に近い雰囲気でした。

ちなみに、ホーチミン廟を夜、通りかかったところ、広場(芝生)で

多くの人がピクニック気分でくつろいでいました。その意味では、

天安門広場をもっと庶民的にした、という表現が合っているでしょう。

ベトナムは、レーニン像が街中にあることでも有名です。

ソ連崩壊後、多くのレーニン像が倒された中、ベトナムでは、

アジアの植民地支配からの独立を論理的に支えた人物として

レーニンへの評価が高く、ホー・チ・ミンがマルクス・レーニン主義を

共産党の綱領としたこともあり、レーニン像が残されています。

ただ、夜に通りかかったところ、レーニン像の前で

女性が30名くらい集まってエアロビを踊っていましたが。

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ベトナム訪問 その1

突然ですが、ベトナムへ行ってきました。

水曜日の18:00発の飛行機で成田を出発、

時差が2時間あるので、9時半頃にハノイに到着、というスケジュールです。

印象に残った点をいくつか書いていきます。

まず、ハノイはホン川(紅河)沿いの湿地帯の上に作られているので、

街中に小さい湖(貯水池)があります。地下鉄を作る計画があったそうですが、

少し掘ると水があふれ出てくるので、路面電車を復活させる話もあるようです。

ハノイで一番驚くのは、バイク(スクーター)の多さです。

朝7時頃からラッシュが始まります。

中国で自転車の大集団が道路を走る姿が有名ですが、

ハノイでは、自転車はごく少数で、ほとんどがバイクです。

しかも、3分の1位は2人乗りで、子供を間に挟んだ3人乗りもいます。

排ガス・灰燼がすごいのか、マスク(手ぬぐい)をしている人も多いです。

交通ルールが皆無で、バックミラーも気にせず車線変更、右左折を

繰り返すので、自動車を運転している場合は、クラクションを鳴らし、

自動車の存在を知らせる他ありません。極端な言い方ではなく、

運転中、絶えずクラクションを鳴らし続けている状態です。

雨が降ったら、バイクも減るかと思っていましたが、

レインコートを着て、マスクをして走行する「月光仮面」が

日本の昭和30年代の町並みを滑走する姿を見ることができました。

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創造性を育む環境3

3番目は、多彩な才能を結びつけるために必要なもので、

「コミュニケーション Communication」です。

サッカーの例えで言えば、選手同士が交わす会話やアイコンタクトです。

Communicationの語源には、ラテン語で「共通したもの」といった意味があり、

commonもその語源から来ています。昨日の記事でも書きましたが、

共通言語ないし目標がないと、本当に伝えたい内容が伝わらない、

という問題が生じます。当然ですが、英語を話す人と話せない人では、

コミュニケーションは困難です。同じ日本人同士でも、年代・経歴が異なれば、

会話をするたびに誤解が生じる結果となる危険性もあります。

誤解を避ける手法の1つとして、「お約束」となるフレーズを決めたり、

逆に、「NGワード」を決めたり、といった方法があります。

宗教の世界や、学術の世界では用語の使い方ルールが比較的厳格に

定まっています。「用語辞典」的なものが作られ、共有されています。

聖書やコーランも、「お約束」と「NG」を決めたもの、と捉えることもできます。

ビジネスの世界で、多彩な人材がコミュニケーションを円滑に行うためには、

「用語辞典」、さらに発展して「聖書」的なものを作っておくことが有効です。

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創造性を育む環境2

2番目は、当たり前な気がしますが「多彩な才能」です。

英語では「Diversity of competence」とされています。

R&Dの世界では、化学畑の人だけでなく、

物理・電気・ソフトウエア・機械など様々なバックグラウンドを持つ

研究者が集まっているかどうか、という話です。

問題は、こういう多彩な人材を結びつける価値観、

一種の「共通言語」ができるのか、という点です。

組織論の世界では、野球型組織とサッカー型組織の比較、という話があります。

野球型は、選手1人1人のポジションが明確に決まっていて、

監督が状況を見ながら事細かに指示を出していきますが、

サッカー型は、選手1人1人の位置に幅が許されていて、

監督は事細かに指示は出さず、選手が自ら判断して動くことが大半です。

その代わり、皆が共有しているゴールが比較的単純です。

多彩な才能が集まってきた場合には、状況の変化に対する対応が

1人1人変わってくるので、サッカー型組織になると思いますが、

問題は、皆が共有できるゴール(目標)を分かりやすく設定できるのか、

という点だと思います。

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創造性を育む環境1

「生涯最高の失敗」(田中耕一)の中で、ノーベル博物館の

館長、リンクヴィスト氏の言葉が紹介されていました。

リンクヴィスト氏は、創造性を発揮するために必要なものとして

「勇気」「挑戦」「不屈の意志」「組み合わせ」「新たな視点」

「遊び心」「偶然」「努力」「瞬間的ひらめき」という9つを挙げています。

ノーベル賞級の発見とまで行かなくても、誰しも、何か良いアイディアを

思いついた時には、この9つのいくつかが当てはまるはずです。

要は、独創性を特殊な能力と考えるのが間違いで、

「自分にはそんな能力はない」と諦めるのではなく、

「人間はもともと独創的な動物である」という自信を常に持ち続ける

ことが大事です。とはいえ、ただ待っているだけでは難しいので、

独創性を育む(インスピレーションを生む)環境について

10回シリーズで書いていきます。これも、リンクヴィスト氏が挙げた10項目です。

まずは「集中(人口密度)」です。単に「集中」と言ってしまうと、

周りの人を遠ざけて一つのことに没頭する、というイメージになりますが、

全く逆です。周りに人がワアワアいて、隣のミーティングの声が聞こえてしまう、

別の課の上司が部下を怒っている声も聞こえる、といった状況です。

狭いオフィスに多様な人材が集まって、大きな声で議論し合いながら、

いくつかの仕事が同時並行的に進んでいる状況を想像するとよいと思います。

私は大学受験や資格試験受験の際、ファミレスで勉強することが多く、

周囲からは「うるさい場所でよく勉強できるな」と言われていましたが、

科目を勉強する、という意味は、本や教師が語っていることを

頭の中で再度繰り返してみて、特に考え方が重要となる数学や法律は、

その科目の考え方をトレースしてみることが大事です。

このような頭の回転では、適度な「雑音」があった方が私には向いていました。

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聖火リレー

四川省の大地震は、15日現在、死者が5万人を超えるとの推計が、

新華社通信で報道されました。中国は、人民解放軍を使って救助活動を行い、

外国からの救助隊の受け入れを拒否していたのですが、

日本からの国際緊急救助隊を今日、受け入れたようです。

国家の示威行為として聖火リレーを行うことと、

国家への反対を唱えるデモ活動によって聖火リレーを妨害することの、

いずれが政治的なのかという、オリンピック史上でも珍しい問題が

提起されましたが、地震後に聖火リレーを予定通り続けるか否か、という問題も

もし、自分が政府の側にいたとしたら、判断に迷ったことと思います。

実際には、地震後も、聖火リレーは予定通り続けられ、

批判が高まったためにコースを短縮はしたものの、

15日現在では、リレーそのものは続行、という決定です。

私が好きな言葉に、「選択をしなかったこと-それが貴方の選択なのです。

理性と熟考を欠いていたがゆえに、しかるべき決断をしそこねること-

それもまた、ひとつの決断にほかなりません。」という言葉があります。

「決める」というのは難しいものです。

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一流の理論家

超新星からのニュートリノを観測してノーベル物理学賞を受賞した

小柴昌俊先生が、一流の理論家と二流の理論家の違いを以下のように

説明していました。曰く、一流の理論家は、実に謙虚で、

精緻な理論を作って、それで全ての事象を説明し尽くすことができるなんて

考えていない。理論の適用限度を意識しているのが一流。

これに対して、二流は自分のモデルで何でも説明できると思いこんで、

実験して試してみることすらしなくなる。最近は、物理学が発展したせいで、

実験も大がかりになってしまい、費用も国家予算並みにかかる場合もあるので、

二流の理論家が主張する「理論的に分かっていることは実験する必要がない」

という一見すると「正しく」思える意見が通ってしまう危険性が高いのです。

法律の世界も、理論だけで全てが説明できるわけではなく、

裁判という「実験」で理論の正しさを日々検証することが求められます。

問題は、自然科学の場合には、誰が行っても同じ結果になるか、

という「実験」の正確性に対する検証が可能であるのに、法律の場合には、

評価者の主観を排除することは非常に難しく、「実験」の正確性は検証しづらいのに、

その「実験」によって人の一生が左右されてしまうという点です。

とはいえ、裁判官は一流の理論家のように、謙虚であって欲しいものです。

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獄窓記

最近、続編が出版されたようですが、

衆議院議員時代に、秘書の名義貸し、給与の詐取の罪で

実刑判決を受けて1年2ヵ月もの間、刑務所に入った

山本穣司氏が、逮捕から裁判、懲役の日々をつづったものです。

政治家から受刑者へ、という転機について、山本氏は、

「たった一度の人生、刑務所生活を味わってみるのも悪くはない」

そんな経験欲みたいなものが芽生えてきてるんです。

裁判で無為に時間を費やすよりも、未知の世界を体験しながら時間を使う。

そのほうが、私の人生の中では、よっぽど有意義だとも思っているんです。

と説明していますが。ただ、決心するためには様々な想いがあったはずです。

特に、裁判を続ければ、マスコミからもずっと取り上げられ、

家族に迷惑をかける、という考えがあったこと思います。

政治家に限らず、実刑と執行猶予の境界線の事案では、

第一審で実刑判決を受けても、控訴して執行猶予判決を得ようとすることが

一般的です。しかも、わざと保釈を受けずに拘置所で過ごして、

裁判中の身柄拘束期間を懲役刑の期間内に算入させることもできます。

そのため、控訴審で実刑判決を受けても、刑務所には1、2ヶ月しか入らない、

という「裏技」もあります。山本氏がこの手段を採らなかった理由が、

経験欲だけとは思えないですが、マスコミ報道を理由として書くことは

不適当だと判断したのでしょう。

辻本清美代議士の秘書給与詐取事件をめぐって、辻本氏が

山本氏の事件について名誉毀損に当たる発言をした結果、

山本氏がその訂正と謝罪を求めた顛末が第4章で取り上げられていますが、

辻本氏の発言を扱った際のマスコミ報道と、

訂正・謝罪を扱った際のマスコミ報道との違いを詳しく書いているのは、

刑務所へ入ることを決心したもう1つの理由を伝えているかのように読みました。

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救援金

これだけ大きい地震が内陸で起きた、というだけでも驚きですが、

オリンピックを間近に控え、チベット問題でも揺れる中国で起きた、

というのは、本当に「事実は小説よりも奇なり」だと思います。

小説では、チェルノブイリ事故並みの原発事故が起きる、

といった不吉なものもありましたが、

被害者数だけで言えば、原発事故並みの大災害です。

中国政府が、和諧社会(調和の取れた社会)を政策とし、

沿海部と内陸部の格差是正を目指していた中で、大きなショックだと思います。

ニュースを見ていたら、北京にて、五輪のチケットを持つ中国人が、

地震の救援金として赤十字へ寄附する目的で、ネット上で転売をした、

という報道がありました。今回の北京五輪のチケットは、

ワールドカップと同様に、「利益を目的とした転売」を禁じているそうなので、

その中国人は、代金を自分が受取るのではなく、直接赤十字へ寄附してもらい、

寄附したことの証明書と引換えにチケットを渡す、という仕組みにしたそうです。

中国には、本当に頭が良い人がいるな、と思いました。

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電子図書館

図書館つながりで書いてみます。

図書館戦争の中でもプロットの1つとして出てきますが、

日本にある図書館は、国会の両議院が管理している国会図書館と、

小学校・中学校・高校が管理している図書館、さらに、大学図書館、

そして、地域が持っている市立・区立の図書館に大きく分かれます。

学校や大学の図書館は、一応、文部科学省の管轄となっているようですが、

当然のことながら、この本を買え、この本は入れるな、という指示はできず、

特に、小学校・中学校では、本来は図書購入費の予算が、

別の用途に使われてしまう、という事態が起きている位で、

裁量・自治が広く認められています。

市立・区立の図書館も、かなり自由な活動をしていて、

例えば、千代田区立図書館はいち早く電子図書館のサービスを始めました。

韓国の会社が、書籍の電子化を行っていて、電子化された書籍を借りると、

2週間だけは自宅のPCでその書籍の閲覧ができ、

2週間経つと自動的に閲覧権限が消滅し、他の人が借りることができます。

延滞料の制裁があるわけではないので、

ついつい期限を過ぎてしまうことがありますが、

この電子図書館のサービスであれば、貸し出し期限は必ず守ることができ、

しかも、予約も可能なので、公平に、効率よく貸し出しサービスを提供できます。

韓国では、地域の図書館はもちろん、学校内の図書館も含めて、

電子図書館のサービスを始めるところが増えているそうです。

リアルで集まる機会が減ってしまうことにはなりますが、

忙しい人にも図書館を効率的に利用してもらうには、最良のサービスだと思います。

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図書館戦争

最近知りましたが、有川浩さんの「図書館戦争」シリーズが

アニメ化されていました。ざっとした読んだことが無かったのですが、

ストーリーには、様々な含意があります。

たとえば、図書を検閲から守る図書隊は、戦闘行為を行っても、

超法規的措置により処罰されることはない(警察に逮捕されない)、

という設定なのですが、一応、第三者の権利を害さなければ、という

条件が付いているようです。まさに今の自衛隊の置かれている状況です。

他国の兵士が日本に侵入してきた場合、

自衛隊がその兵士に対して発砲してよいのか、

自衛隊の撃った弾が一般市民に当たったらどうなるか、

仮に兵士が降伏してきたときに捕虜として扱うべきか、

といった問題があるのですが、今は戦時国内法が整備されていないので、

「超法規的措置」としか言いようがないです。

でも、「超法規」=法律には書かれていないのに、第三者の権利を害さない限り、

という条件が付けられることは変です。

自衛隊も同じで、どういう行動をしても、それが違法なのか合法なのか、

まったく区別をつけることができません。

井沢氏曰く、これも「言霊」思想の影響だ、ということになりますが、

戦時国内法を定めると平和が害され、

憲法に「戦争放棄」とだけ書けば、平和になる、というのは

立派に神懸かりです。

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将来ホームレスになりそう

今日の日経新聞の夕刊で、福井県坂井市の中学校で、

卒業文集に「将来ホームレスになってそうな人」として生徒が

14名ほど順位付けされていたことが問題になった、

という記事が載っていました。アンケート結果に基づくもので、

他にも「ヤンキーになってそうな人」「歌が下手そうな人」という項目も

あったようですが、この記事を読んで、ちょっと考えてしまうのは、

プラス項目の紹介だけだったらOKなのか、ということです。

よく、大学のサークルでやるアンケートは「将来、大物になってそうな人」

「この人なら抱かれたい」「妹にしたい」「嫁にしたい」「婿にしたい」といった

ものですが、結局、選ばれなかった人はそれなりにショックを受けます。

「ホームレス」という表現がよくないのかもしれませんが、

「自由気ままに暮らしていそう」とか「リュック1つで世界一周してそう」

だったらOKなのか、という疑問もあります。保護者が地元紙に投稿し、

教育委員会が調査したことで発覚したそうです。

生徒にしてみれば、携帯の「裏サイト」とかで掲載している情報の中で、

比較的おとなしい、シャレで通じそうなものを卒業文集に出してみたら、

予想以上に反響が来てしまった、といった程度ではないかと思います。

「いじめ」に近い内容であったなら、文集が出る前に、生徒自身が

先生へチクるのが普通だと思いますし。

「閉じられた」デジタルの世界では多少過激なこともスルーされているのに、

「開かれた」紙媒体になると、周囲の人間から規制される、という経験は、

「大人」へのステップとしては良いと思いますが、どうせ調査するなら、

裏サイトまで突っ込んで調べて欲しいものです。

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大学期末試験の作成指針

海堂尊さんの「ジーン・ワルツ」を読みました。

主人公の助教(大学の中で、教授・准教授・講師に続く職位)が、

所属する研究室の教授とやり合う場面があり、

その中で、カリキュラム委員会が、医学部の期末試験について

「マルチプルの選択式問題で統一することが望ましい」という指針を

出している、という設定が出てきました。この指針が採用された理由は、

「試験問題を作成する現場医師たちの労力を第一に考えた」

と紹介されています。本筋とはあまり関係ないので、突っ込んだ記述は

ありませんでしたが、この理由は表面的で、本当の理由を隠しています。

問題作成の手間を考えると、記述式の方がずっと楽です。

選択式の場合、誤答を上手く作らなければいけませんし、

極端に易しかったり、逆に、重箱の隅をつつくようなマイナー知識を問うものに

なる危険性があります。本当の理由は、現場医師の負担軽減ではなく、

成績評価に対してクレームを言ってくる学生(又は保護者)の

相手をしなければいけない「教授」陣の負担軽減にあると思います。

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動物に対する所有権

上野動物園で、パンダのリンリンが先月30日、死亡しました。

そこで初めて知ったのですが、リンリン以外の、日本にいるパンダは、

すべて中国からの期限付レンタルで、しかも、子供が生まれた場合にも

子供ごと返却しなければいけない、という契約だそうです。

あくまで「物」であり、子供は「果実」なので、元物の所有者である中国が

子供についても所有権を主張できる、という理屈だと思います。

だからこそ、リンリンは世界中を旅して、種付けに励んだのですが、

上手くいきませんでした。飼育係曰く、「飛行機に最も多く乗ったパンダ」

という紹介をしていましたが、少子化はパンダにも波及するのか、

と思ってしまうニュースでした。

胡錦濤・国家主席が来日した際に、パンダをレンタルしてもらう話

が出たようですが、石原都知事が、「必ずしもパンダは必要でない。

費用対効果で見て、本当にパンダが必要なのか」と発言されていたように、

どうせお金をかけるなら、旭山動物園のような「行動展示」をした方が、

東京都民がわざわざ旭川まで行かずに済んで良いと思います。

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時間軸

GWということで、上野公園に行き、

科学博物館で開催されていた「ダーウィン展」を見てきました。

ダーウィンの唱えた進化論が、キリスト教からの反発を受けながらも、

科学者の間では、かなり短い時間で受け入れられた、という話が

紹介されていました。その理由として、地球の年齢をめぐる研究成果があった

ことは紹介されていませんでした。「種の起源」が発刊されたのは1859年。

この頃になって、地球の年齢は4億年程度と予測されるようになり、

実際の年齢(46億年)よりもずっと短いものの、化石が登場している期間が

6億年程度であることを考えると、それほど外れた予測ではありません。

しかし、その前には、地球の年齢はせいぜい数千年、と考えられていました。

このような短い期間内に、何度も地球上の生命が一掃され、

新しい生物が登場していることを「合理的」に説明するためには、

神による天地創造が必要不可欠だったと言えます。

時間軸をどの程度のスパンで見るか、によって物の見方が一変する好例です。

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戦略爆撃調査団

英語名では「United States Strategic Bombing Survey:USSBS」

と呼ばれる機関で、第二次世界大戦後、ヨーロッパや日本で行った

「戦略爆撃」の効果を調査することを目的として作られました。

日本の場合、東京大空襲や広島・長崎での原爆投下の効果を測定しました。

その報告書の中で、東京都民に対するアンケート調査があります。

「いかなる要因で、敗戦を確信したか?」という質問で、

調査団としては、「空襲によって」「原爆のため」という回答を期待していた

と思われますが、集計結果では、「空襲」が23%、「原爆」が19%で、

一番多かった回答は「確信したことはない」(34%)であったそうです。

「いかなる要因で」という質問で、回答の選択肢の中に

「確信したことはない」を用意しておく公平性にも驚きますが、

結局、アメリカは「戦略爆撃」の効果について、このアンケート結果を

まったく考慮しなかったのだな、という点が呆れてしまいます。

調査する側の期待通りの回答が得られなかったアンケート結果は

見事に無視される、という典型です。

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一日不作一日不食

禅の言葉で、要は、「やるべきことをしない時は食べてはいけない」

といった意味です。ただ、これを「働かざる者、食うべからず」と略してしまうと、

かなり意味が変わってきます。働く時とそうでない時の区別を無視しています。

いつも張っている弦は、肝心の時に使い物になりません。

働く日があってもよいし、働かない日があってもよいのです。

そういう生き方ができなくなっているのは窮屈ですし、何より、「貧乏、暇なし」

になってしまいます。この言葉も誤解されていることが多いですが、

本当の意味は、「暇なし」で、落ち着いて未来のことを考えないから、

貧乏になってしまう、という「暇なし、貧乏」という因果が正しい理解だと思います。

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日本的な「優越」

衆議院でガソリン税法案の再議決が行われ、5月1日から

ガソリンの値段が元に戻りました。日本国憲法59条が、

衆議院が可決したのに参議院が否決した法案は、3分の2の多数で

再議決できると定めていて、さらに、法律案が参議院に送られてから60日

経過した場合には、参議院で否決されたものとみなす、とされています。

この60日ルールが適用されるのは、56年ぶり2度目でした。

実は、憲法59条は、草案では「衆議院において引続き3回可決して

参議院へ送られた法律案は、最初の議決から2年を経過した場合、

参議院の議決なしに法律として成立する」という内容でした。

しかし、GHQとの折衝の中で、「大統領が拒否権を発動した法律案に対して、

上院・下院それぞれが3分の2以上の多数で大統領の拒否をくつがえす」

という大統領と議会との意見の不一致の解決方法が借用されました。

今回の再議決に対する国民の反応を見ると、「3分の2以上」の多数を

集めればよい、という制度は日本的な感覚から外れているのだと感じます。

過半数で「3回」可決して「2年経過」という、草案段階の「優越」の方が、

「3回もやったんだし、2年も経っているのだから、認めてくれ」という立場で、

日本人には納得がいくのだと思います。

予算案は参議院で否決されても、衆議院の議決だけで成立する、という

極端な「優越」になっていることも問題ですが、政府が再議決の理由として

主張する「歳入欠損は避けなければならない」という理屈に対しては、

「歳出を見直した予算の再議決はしないのか」という反論が可能です。

今の政治状況では、憲法改正の話し合いが進みませんが、ぜひ、

衆議院の優越に関する規定は、「理念」をもって見直して欲しいものです。

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