仕事の流儀

ハシゴ外し

もうすぐゴールデンウィークなので、本棚にある書籍から

いくつか紹介していきます。まずは「企業進化論」。

ナレッジ・マネジメントで有名な野中郁次郎先生が1985年の著作です。

その中で、本田技研の仕事のやらせ方について、

二階へ上げてハシゴを外して、さらに「下から火をつける」こと、

という表現がされています。また、川本信彦常務(当時。90年から社長)

の言葉として、「二階へ上げてハシゴを外して、後は飛び降りてこいよ、

降りられないヤツはそれまでだ、というスタイルですね。人間は、

ギリギリの極限状態まで追いつめたところで

創造性が生まれるんじゃないですか」と紹介されています。

ただし、追いつめるだけでなく、「普段は厳しく、ある時はゆるめてやって、

そこからピュッと吹き出してきたヤツは相当ジャンプがあるんですね」

といったことも考えているようで、この微妙なコントロールが肝です。

混沌が混沌に終わらずに、混沌から新しい秩序が生み出されるためには、

高度の情報共有と、相互作用の可視化が必要とされます。

チーム内で、市場での競争の情報、開発過程でのトップとの対話など、

膨大な経営上の情報を共有し、また、分業のワクがあいまいで、

何にでも口出しができ、1人1人の開発者が社長になったような気分を感じる。

こういう状態をどうやって作り出すか、もの作りの核心(革新)部分です。

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個人の犯罪とマスコミ報道

23日、野村證券のM&A情報を扱う部署にて「見習い」として

働いていた従業員が、内部情報を利用して不正に利益を得ていた、

としてインサイダー取引で逮捕されました。

「下働き」として書類作成などを手伝っていたために、

幹部よりも多くの情報を得ていた、という報道もされています。

好意的に見れば、個人の犯罪行為にすぎない、とも言えますが、

日経新聞の関連会社やNHKなど、マスコミ関係でインサイダーでの

逮捕者が出ていた状況下であったため、マスコミ以外で同種の事件が

起きれば、大々的に報道されてしまうことは十分に予想できたはずです。

しかも、市場ルールを守るべき証券会社での事件ですので、

今後もずっと報道され続けることでしょう。昔、A新聞の就職面接で、

「甲子園の出場高校で、野球部員による暴力事件がある、という情報が

入ってきたらどうするか」という質問があって、当時、模範回答として、

「春のセンバツ出場高校での不祥事を見つけ出して、それを報道した後、

ベタ記事で甲子園出場校の方の事件を掲載する」というものがありました。

マスコミ内部で何らかの問題が起きている時は、同種の問題が社内で

起きないように心掛けることが大事です。

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財布の数

昨日は、中国で味千ラーメンが店舗展開をしている、という話でした。

日本食つながりで、日本酒の輸出について書いてみます。

日本酒の輸出が、2007年に過去最高の1万1000キロリットル、

金額にして70億4800万円(前年比15.4%増)となったそうです。

最大の輸出国はアメリカです。アメリカだけで全体の3分の1です。

2位は台湾、3位は韓国です。アメリカでは、健康食として日本食、

特に寿司がブームであるので、輸出量は順調に伸びているそうです。

ただ、日本が輸入しているワインは、2006年の統計で11万9405キロリットル、

スパーリングワインだけを見ても1万9794キロリットル、ということで、

世界中で飲んでもらっている日本酒よりも、

日本人が日本国内で飲んでいるスパーリングワインの方が断然多い状況です。

外国で日本酒が飲まれるのは、外食の場で、しかも、「表」のお金を使う場面

だと思われます。それに対し、日本国内で飲まれるスパーリングワインは、

外食はもちろん、結婚式や家庭・パーティーなどのお祝いの席が加わり、

さらに、夜の街で「裏」のお金も入り交じって消費されているシャンパンが

かなりの量を占めると思われます。消費を考えるときに、

一般市民が消費するお金、企業の「表」のお金(帳簿に載るもの)

だけでなく、政治家・官僚が使うお金(帳簿に載るのは一部)、さらに、

全く表に出ることのない「裏」のお金も考える必要があります。

スパーリングワインの輸入量と、日本酒の輸出量の差は、

財布の数の違いから来ている、とも言えそうです。

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消費者感覚

熊本に本社があり、九州でチェーン展開している

「味千ラーメン」という店が、中国で爆発的に広がっているそうです。

日中合弁の会社が店舗展開をしているのですが、

日本側の出資比率は4.4%で、製品開発は日本が行っているものの、

メニュー構成、価格設定などは現地の中国人が決定していることが

成功の秘訣である、と2月2日号の東洋経済の記事では書かれていました。

曰く、中国では、数人の客が何点か頼んで取り分け、「和食」として

楽しむことが多く、「1品プラスαで35元」という価格設定が

絶妙であった、とのことです。1皿400元のパスタ店は撤退したのに、

たった5元(日本円では75円)安く、品数では1品未満のプラスαの違いで、

客の入りが全く違う、という点は記事としての面白さで作っている部分

もあるものの、私が面白いと感じたのは、日本では、

大皿で取って皆で取り分けて食べる典型が中華料理であるのに、

中国では、日本からの「和食」も取り分けて食べる料理とされている点です。

消費者感覚を掴むためには、現地の人に決定権を委ねる他ないのでしょう。

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マイナスの補正予算

川本裕子さん、という政府の諮問会議等で委員を多数勤めている方が、

サブプライム問題に端を発した株安・円高の影響を考えると、

法人税収は予算策定時よりも大きく減じるであろうから、

歳出を削減する「マイナスの補正予算」を組むことを検討すべき、

と提言されていました。この提言は、ガソリン税の廃止が話題になる前に

書かれていますので、現状では、さらに歳入が減る見込みになっています。

企業であれば、売上げが減ることが見込まれていれば、それに合わせて、

経費削減を行っていくのが当然です。「予算を作った以上、歳入は減っても、

歳出はそのまま、粛々と政策を実現する」という発想は、

経営環境の急速の変化に対して方針を変えないことと同じです。

先日、大阪府の橋下知事が、府内の市町村長を招いて、府の歳出予算を

大幅に削減する計画を説明し、理解を求めている映像がニュースで

流れていました。市町村長は口々に、「行政の継続性」を主張し、

「府からの助成金を前提に予算を組んでいるので、急に削減を言われても困る」

と言い続けていました。橋下知事は、最後に涙ながらに理解を求めていましたが、

「涙」に対して、ある市長は、「泣いたらそこで議論は止まってしまう。

泣きたいのはこちらだ」と、さも、涙を流した知事が卑怯であるかのように

話していましたが、私の印象では、知事が涙を流したのは、

歳出予算を金科玉条のように一切変更しようとしない市町村長の姿に

あきれたことが原因で、悔し涙ではないのでは、と思っています。

「無いものは払えない」という当たり前のことすら忘れてしまうのは

いかがなものか、と思います。「坂の上の雲」では、日露戦争時の

日本の大きな悩みとして、資金集めに奔走せざるを得なかったことが

克明に描かれています。橋下知事に反対した首長の皆さんには、

お金がない中での政治がいかに大変か、実感をして欲しいです。

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○○にしかできないこと

日経ビジネスの4月14日号が、日立の特集を行っていました。

ジャパンナッシング、JAPAiN、官製不況など、最近は

日本経済は散々な呼ばれ方がされていますが、

もの作り企業、技術重視の典型とも言える日立製作所の挫折と

再生への一歩を記事としていました。

その中で、ユーロスターの新車両の製造を、その保守をも含めて

日立製作所が請け負ったという記事がありました。昨日の記事でも、

鉄道が見直され始めていることを書きましたが、陸続きのヨーロッパでは、

その傾向が特に強く、しかも、英国は鉄道発祥の国です。

英国とヨーロッパ大陸とを結ぶ、ユーロスターの新車両を日立が作った、

というニュースを、私は日経ビジネスの記事で初めて知りました。

マスコミには、日本企業が海外で成果を出しているニュースをもっと大きく

報道して欲しいものです。スポーツ選手の海外での活躍と同程度の

きめ細かさで、ビジネスパーソンの活躍を伝えるべきです。

さて、日立は「技術至上主義」の会社で、従来は、他社商品に対して、

「その程度の製品なら、俺たちにも作れる」と言って、後発でも

独自技術を盛り込んで、「世界最小」「世界最速」「世界最薄」といった

商品を世に送り出すものの、シェアは落ち込み、赤字が膨らみ、

といった状況であったそうです。しかも、利益の源泉であった

電力・通信関連の設備投資(インフラ)が国内では急激に縮小しています。

そこで、日立が採った戦略は、「日立でもできる」から決別し、

「日立にしかできないこと」として社会インフラ事業にフォーカスし、

国内を飛び出し、世界へ飛び出すというものです。

以前、伊藤忠会長の丹羽氏が入社式で、「ビジネスの世界では、

オンリーワンで、かつ、ナンバーワンでなければいけない。

ナンバーワンでないオンリーワンでは不十分」といった発言をしていました。

「自分にしかできないこと」を追求し、それを、ナンバーワンにしていく努力こそ

大事だと感じます。

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ソフトパワーとハードパワー

アメリカのイラク戦争の「失敗」、そして、大統領選挙を通じて、

ハードパワーとソフトパワーの使い分け、が大きなテーマになっています。

ソフトパワーの典型は宗教ですが、アメリカはキリスト教ではなく、

ハリウッド映画と民主主義をソフトパワーとして活用することによって

ソ連に勝った、という評価も可能です。

しかし、007の映画を作るだけでは不十分です。現実のスパイ活動や

諜報活動を行っているからこそ、ソフトパワーの効果が出るのです。

ソフトパワーとハードパワーの使い分けが重要です。

GEのイメルトCEOの以下の明言はその使い分けを示唆しています。

「私は1年に7~12回、『自分の指示通りにやれ』と言っている。

しかし、それを18回言ったら優秀な人材は辞めていく。

また3回しか言わなかったら会社は潰れるだろう。」

7~12回、ということは、上役としての業務命令を明示的に出すのは

月に1回で、それを越えても、それに足らなくてもダメ、ということです。

今の企業では、専門知識を持った知識労働者が活躍しているので、

部下への説明、納得を得ていく「共感」のプロセスが大事ですが、

ソフトパワーにばかり頼っていてもダメで、時には実力を行使して、

恐れられる、という場面も必要になってくるわけです。

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営業と恋愛

今日、社会保険労務士の開業塾の修了式がありました。

独立開業して成功している社労士の先生方が講師となって、

開業ノウハウを対面のゼミ形式で徹底的にたたき込んでいく、

というもので、隔週の土日2日かけて、3か月間の日程でした。

鹿児島や日光からも泊りがけで参加した人がいて、

「合格後」について真剣に悩み、道を切り開こうとしている人の、

熱い気持ちが伝わってきました。

その修了式・懇親会の場で、「士業事務所における営業」について、

恋愛ができる人は営業ができるはず、という話が出ていました。

同じ話を別の人からも聞いたことがあったので、印象に残りました。

曰く、どんな服装を着ていくか、どこに行って、何を食べるか、予算はいくらか、

といったことを考えることができるなら、営業の企画を持っていって、

クライアントへ説明することもできるはずで、問題は、恋愛と同じで、

最初の頃のフレッシュな気持ちを持ち続けることが難しい、という点です。

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コンプライアンスについて

今日、社内で「コンプライアンス」に関する研修教材の企画会議がありました。

耐震強度の偽装、ミートホープ・赤福をはじめとする食品の不正表示、

二重派遣・偽装請負などなど、多くの企業不祥事が問題になっています。

コンプライアンスに関する研修を希望する企業がゴールとするのは、

「社員にコンプライアンス意識を持たせる」という初的・基礎的な、

いわゆる「リーガルマインドを持たせること」なのですが、

これが簡単そうに見えて実は難しいのだ、という話が今日の企画会議のテーマでした。

桐蔭横浜大学のコンプライアンス研究センター長でも郷原信郎先生も、

同様のことを述べています。すなわち、「コンプライアンス=法令順守」は、

・社会的要請がすべて法令に反映されていること

・司法が経済社会において十分機能していること

という2つの前提があって初めて成立し、実際にはこの2つの前提はあり得ないので、

法令に無目的に従うのではなく、「社会的要請に応えるためのコンプライアンス」を

正面から考え、なぜ法令を守らなければならないのかを根本的に考えること

が出発点であると述べています。「法の精神」を知ることから始めよ、という趣旨です。

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作ったものが残る

ちょっと前になりますが、日経ビジネスの巻頭インタビューで

小川三夫さんという宮大工の方が、法隆寺の解体修理について

「法隆寺を作り上げた飛鳥の建築技術は、その後受け継がれず、

途切れてしまいました。でも約1300年後、昭和の解体修理の時に、

西岡常一という棟梁が、飛鳥の工人はこんな思いで、こんな方法で作ったのか

と読み取ったからこそ復元できたのです。」と述べていました。

法隆寺を解体する過程で、様々なことが分かったようで、例えば、

柱に使う木材は、生えていた場所を勘案して、南の方向には、

もともと日当たりの良い場所に生えていた木を使っているそうです。

一度も日に照らされていない部分を南に置くと、急激に木が弱ってしまう、

という、言われてみれば当たり前の思想ですが、作られたものを、

見る目がある人が見ることによって、設計思想は生き返るのです。

宮大工の人たちは、過去の死んでしまった工人たちと会話をしています。

であるからこそ、「ウソ偽りがないと自分が思えることを精一杯やること」

が彼らの目標になっています。どんな不器用でも、ごまかしをせずに

作っておけば、何百年後の宮大工が「昭和の大工はこう考えていたんだ」

と読み取ってくれるからです。建設会社のCMに「地図に残る仕事をしています」

というキャッチフレーズがありますが、ぜひ、後世の人が修理して保存したい、

と考えるような建造物を作って欲しいものです。

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笑顔の三段活用

接客業では基本テクニックであるようですが、

東武百貨店の特集記事の中で、売り場の問題点を拾い出していく過程で、

「接客の際に笑顔を絶やさないように」という指示1つをとっても、

細かいテクニックがあることを知りました。つまり、

顧客を待っている時、話しかけられた時、商品の購入につながった時、では

笑顔の度合いを変えるべき、とのテクニックです。

それぞれ、笑顔を3分咲き、5分咲き、7分咲き、にしていくイメージです。

この記事を読んで面白いと感じたのは、「満面の笑み=笑顔の10分咲き」は

求められていないのだ、という点です。10分咲きが求められない理由は、

・しょせんは「接客」なので、満面の笑みだとお客さんも引いてしまうから

・心からの笑顔は狙って出せるものではないから

・顔全体での笑顔表現は疲れるから

といった理由が考えられますが、さて、あなたが「仕事を楽しもう」という時の

笑顔は何分咲きでしょうか?

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鬼と人と

堺屋太一さんがPHP文庫で書かれている本です。

織田信長が武田家を滅亡させた、甲斐遠征から

明智光秀に暗殺された、本能寺の変まで、

信長と光秀が交互に独白を繰り返す、という形式の歴史小説です。

1つの出来事が、信長の視点と光秀の視点の双方で語られます。

私がこの本を読んだとき、働き始めの頃は光秀の感覚に共感を覚えたものです。

しかし、何年か働いて、最近読み返してみると、信長の、

一見すると「短気」に見える行動に対して、少し納得してしまう自分がいます。

たとえば、武田家滅亡後の宴席の事件。これは、光秀が発した、

「拙者も年来、骨を折った甲斐がござった。」という言葉に対して、

信長が「この度の合戦で、お前がいつ、どこで、どのように骨を折った、

いうてみい。拙者も年来の骨折りとは何のことだ、いうてみい。」

と激高し、光秀が土下座して詫びたにもかかわらず、信長は怒りがおさまらず、

光秀をどつき倒した、という事件です。

堺屋氏によれば、この時の信長の頭の中にあったのは、

「兵と銭を与えられて戦をするぐらいは骨折りではない。本当の骨折りとは、

新しい方法を考え新しい仕組みを作り、他人に憎まれ蔑まれながらも

銭を集め兵を増やすことぞ。」という、改革者ならではの想いであった、

とされます。この宴席の場で信長が本当にこのような回想をしていたか、

は分かりませんが、信長の独白、という形で小説を書き、さらに、

凡人(勤勉で優秀だが、能力を発揮できるのは既存の仕組みの中)代表の

光秀の視点を絡めることによって、改革者としての信長を鮮明に描き出しています。

社会人になった皆さん、また、すでに社会人として活躍されている皆さんに、

ぜひお薦めする一冊です。

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スペシャリストとプロフェッショナル

今日から社会人のスタートを切った人もいることでしょう。

最近、転職することを前提にしているのか、

「この会社で修行して、どの会社に行っても通用する力、

仕事力・社会人基礎力を身に付けて、自分のやりたいことができる

会社を見つける(起業する)んだ。」といった動機で入社する人が多いそうです。

そのため、手取り足取り教えてくれる大企業を選ぶ人も多いようです。

もともと転職を前提にしているためか、専門的知識を身に付けるよりも、

ジェネラリスト的に色々な仕事を経験することを希望する新入社員が多い、

とも聞きます。しかし、これからの知識社会で求められる人材は、

まずは専門的知識を持って、組織の意思決定・実行に貢献できる、

いわゆる「参謀」的な能力です。言い換えれば、情報を集め、

集めた情報を分析し、解決すべき障害・問題点を発見し、

解決のための選択肢を用意する、という一連のプロセスをこなす能力です。

ジェネラリストかスペシャリストか、という二者択一で言えば、

圧倒的にスペシャリストが必要です。さらに、変化のスピードが速い現代では、

環境が変わっても即座に対応できる「全方位対応のスペシャリスト」が求められます。

例えば、高校野球では活躍していたバッターが、

プロ野球では全く打てなくなってしまうことがありますが、

これは環境の変化に対応できていない、「一方向のスペシャリスト」です。

イチローは、「自分が得意な弾はピッチャーが自信を持って投げた弾である」

とインタビューで答えています。まさに、プロフェッショナルです。

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スイッチが入る

共犯者として逮捕されたはずなのに、

主犯よりも有名になってしまった方、といえば

佐藤優さん、です。

国家権力の存在を思い出させてくれる人、とも言えます。

佐藤さんが雑誌の連載で書いていましたが、

政治家は非常に多忙なので、スイッチのOn/Offを使い分けていて

Onの時は、「1を聞いて10を知る」という感じで、

官僚の説明に対して的確な突っ込みを入れてくるのに対し、

Offの時は、耳では聞いていても、実際には了解していないわけで、

全くの別人だそうです。

佐藤さん曰く、ダメな(というか、小賢しい)官僚は、Offだと分かっていて

一通りの説明をして、政治家が「俺は聞いていない」と言っても、

「何月何日に、こういう説明をしました」と口答えして、

アリバイ工作のようなことをしてしまう、と評しています。

当然、政治家は後で仕返しをするわけです。

同じ話は、政治家並みに多忙な人、たとえば、会社の社長にも

あてはまります。OnとOffの見分けはできるとして、

問題は、どうやって、聞き手をOnの状態へ持っていくか、です。

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